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2008年9月 4日 (木)

落雷

雷が光った。

どどどーんと音がする。
空は一気に黒雲が覆さり、大粒の雨が瀧のように落ちてきた。道の真ん中にいつまでも立ち止まっている訳にもいかない。光と音の間隔がどんどん短くなってゆく。
しかし、雨宿りできそうな場所は見当たらない。どちらに行けば良いのか?それだけで足が止まってしまう。
カッ!!
どどーん!
地面が揺れていた。どこかに落ちたのだろうか?
カッ!!
今度は俺が光に包まれていた。

 

何も聞こえなくなった。雷鳴も、地面を打つ雨の音も…
その一瞬で俺の肉体は灰となった。灰の塊は大粒の雨に打たれ、即にも形を無くす。跡には俺の意識だけが残されていた。

向こうから何かが近付いてきた。道を走ってきたのは大型トラックだった。何もなかったかのように、俺の上を通り抜けていった。
俺は何も感じなかった。まるで蜃気楼のようにトラックがすり抜けてゆく。しかし、実際に蜃気楼だったのは俺の方だった。今の俺には肉体が存在しないのだ!!

 
もう一台、クルマが近付いてきた。運転手は俺を認めたのだろうか、スピードを緩めていた。
クルマは俺を避けるようにしてハンドルを切ると、俺の脇に止まった。クルマの中にいたのは女だった。「あなた、あたしの声は聞こえる?」俺は「あ、ああ。」と応えていた。
「あなた、自分が死んでるって気づいてる?」「俺が?」とは言ったものの、俺もその可能性に思い至っていた。「で相談なんだけど、あなた生き返りたくない?もっとも、あなた自身の体は失われてしまってるから、別の体でって事になるけどね。」
俺は考える間もなく、OKしていた。「じゃあ、このヌイグルミを見て♪」彼女が差し出した犬のヌイグルミに目が奪われる…次の瞬間、俺はクルマの中にいた。
「じゃあ、行くわよ。」彼女がアクセルを押し込むとクルマは一気に加速した。俺は犬のヌイグルミの中で身動き出来ずにいた。

 

「ママ♪」
俺は短い足を一生懸命に動かして、その女の元に向かった。確かに俺は新しい体を手に入れたが、それは見知らぬ幼女のものであった。俺が近寄ろうとしているのは、この娘の母親である。
「ありがとうございます。」とママが頭を下げていたのは、俺をこの体に押し込めたお姉ちゃんだった。俺がママの足元に辿り着くと、ママの掌が俺の頭に乗せられた。俺はママのスカートの端を掴んでいた。
「しばらくは記憶の混乱もありますが、即に元のお嬢さんに戻りますよ。」お姉ちゃんが言っているのは、俺の意識がこの娘の記憶に取り込まれ、この娘と同化してしまうと言うことだ。既に俺の意識の一部はこの娘のものに塗り替えられてしまっているようだ。論理的な思考をする事が難しくなってきている。

不意に俺の体が抱き上げられた。「お姉ちゃんにバイバイしましょうね♪」ママが俺の手を振らせる。「バイバイ…」お姉ちゃんがクルマに乗った。エンジンが掛かる。ママが頭を下げた。俺はもう一度「バイバイ」と言った。クルマが遠ざかる。何故か俺の目に涙が浮かんでいた。

 

あたしは、以前ここに来たことのある不思議な既視感に捕らわれた。真っ直ぐに続いている道以外には何もない。しかし、その何もない感じが古い記憶の扉を引っ掻いている。
既視感と違っているのは、清々しい青空だけだった。既視感にあったのは黒い雲に閉ざされた闇と、不意にきらめく雷光の明かりだった…
轟音と煤煙を撒き散らして大型トラックが通り過ぎていった。俺はトラックに轢かれたのではない。トラックと遭遇したのは俺が死んでからだ。そう…俺は一度死んだのだ。
その後に来た女の手で俺は幼女として生き返ったのだ。その後の記憶は確かではないが、幼女は充分に成長したようだ。胸元に視線を落とすと、立派に膨らんだバストがあった。ブラジャーで寄せられた胸元の谷間がシャツの隙間から垣間見れた。
俺はスカートを穿いていた。股間に手を充てるが、そこには男の証はない。この体は正真正銘「女」の体である。指先に力を入れるとショーツの上から割れ目に指が食い込んでゆく。
(にたり♪)俺は誰も見ていない事を確認すると、道の脇の草むらに入っていった。草は俺の胸の高さまであり、しゃがんでしまえば道路から見られる事もない。
俺は背負っていたカバンを置き、草むらの中に腰を下ろした。先ずは服を脱いで全裸になる。若い女の裸体を充分に眺め回す。俺の意識が眠っている間に成長した部分をじっくりと確認する。
そして、俺は自らの手で成長した女体の確認を始めた。先ずは胸の膨らみを確認する。下から掌を充て、その重さを看る。指先に力を入れ、揉みあげる。俺の胸から「揉まれる」感覚が伝わってくる。
胸から暖かな快感が広がってくるとともに、胸の先端…乳首が硬く尖ってきた。片方の手を放し、乳首に触れた。「ぁあん」俺の口から女の吐息が漏れる。今度は乳首を摘んでみた。「んあんっ」痛みが快感となって俺の体を突き抜けてゆく。
かあっと股間が熱を帯びた。淡い陰毛の先が蒸れ始めていた。俺は乳首を弄んでいた手を下腹部に伸ばした。指先が割れ目に触れると、汗とは別の分泌物が絡み付いた。これは俺の愛液だ。指に愛液をまとわせると、更に奥へと指を滑り込ませた。
「!!」声に出す事さえできない強烈な刺激が俺の脳を殴り付けた。指の腹が、女の敏感な所に触れただけだった。しかし、それは痛みではなかった。快感の度合が強すぎただけ…
今度は優しく触れてみる。「あはぁあん♪」これまでに感じた事のない快感が訪れた。ジュンと膣に愛液が溢れる。俺は快感を求めて指を動かした。快感の高まる裏側で何か得体の知れない塊が形作られていた。股間とともに胸も責める。俺は訳の解らない叫びを発し続けていた。
「な、何かクる…」
快感の裏側にあった塊が一気に浮上してきた。「な、ナに?コレ?!」水面に向かう大きな気泡のように、俺のナカを昇ってくる。「あ、あ、あ…」水面に接した気泡が破裂する。「あ、あ~~~ん!!」

俺の頭の中は真っ白になった…

 

気が付くと、俺は草むらの中にいた。
あれがオンナの「イク」という感覚なのだろうか?とぼんやりしながら考えていた。あの快感を再び得られないかと、股間に手を伸ばそうとした。が、手が動かない!
いや、手だけではなく体全体、どこも動かす事ができない!!身動きが出来ないでいる俺を誰かがヒョイと持ち上げた。俺の目の前に女の子の顔があった…さっきまで俺の意識が宿っていた娘だ。「ねえポチ。何であたしはこんな所で裸になってるんだろう?」と俺に語りかけた。
ポチとは彼女が昔から持っている犬のヌイグルミだ。それは、俺が最初に意識を移されたヌイグルミだった。俺がイッたショックで俺の意識が弾き飛ばされ、再びヌイグルミに戻されたと言うのだろうか?
「ねぇ、何かアソコが変な感じがするの。何かが欲しくて堪らないの。」彼女はそう言うと、俺を…ヌイグルミを彼女の股間に押し当てた。鼻と口が彼女の割れ目に填まり込む。十分に濡れたソコは、即にも彼女に快感をもたらした。
「あん♪ああ~ん!!」彼女の喘ぎが聞こえ始めた。
彼女が再びイけば、俺の意識は彼女の中に戻る事ができるのだろうか?俺は闇の中でただそれだけを祈り続けていた。

 

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コメント

おおおっ!
魂を移植された時点で終わりかと思っていたら、さすが奈落さん。こういう展開になるわけですね。
うむぅ、これは、妖しげな展開ですね。^^

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