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2008年6月15日 (日)

雨宿り

体が勝手に動いてゆく。
俊樹の前に跪き、ズボンのチャックを下ろしてゆく。トランクスの膨らみの中から、彼のペニスを引き出していた。
俊樹の目には俺は妖艶な美女に写っているのだろう。彼のペニスは俺の指先が触れるなり、一気に硬さを増していた。実際、俺はプログラムに従った行動しか取り得ない。そのプログラムは男性を最上の快楽に浸らせるものだった。

俺と俊樹が迷い込んだのは巨大な倉庫だった。何故このような場所にぽつりと建っているのかは知る由もなかったが、雨宿りができると倉庫の壁に身を寄せていた。雨足はどんどん強くなっていった。
壁の一部に隙間があるのを見つけたのは俊樹だった。よく見ると、それはドアのようになっていた。隙間を広げ、覗き込むと中はガランとしていた。俺は俊樹に続いて中に入った。「あれ。」と俊樹が指差す。奥の方に何かあるようで、光がちらついていた。
俺達は光の元に向かっていった。そこにはプレハブ小屋があり、光は窓のカーテンの隙間から漏れていた。人気がないことを確認し、窓から中を覗き込んだ。
カプセルがあった。写真でしか見た事のないアンドロイドの保管カプセルだ。中には裸の女=アンドロイドが寝ていた。「入り口があるぞ。」またもや俊樹が見つけた。「鍵は掛かっていないようだ。」とドアを開けていた。
「来てみろよ。」俊樹に呼ばれ、中に入った。俊樹はあちこち探しまわっていたが、俺の注意はカプセルに向かっていた。カプセルの中の女は他のアンドロイドがそうであるように究極の美形を備えていた。しかし、このアンドロイドはより人間的…肉感的だった。俺はもっと良く見ようとカプセルに近づき、それに触れた。

ビリッと感電したようなショックが指先に伝わる。慌てて手を引こうとして…
手は動かなかった。

カプセルに覆い被さるようにしていた筈が、今の俺は仰向きに寝ていた。左右に壁があり、腕を動かせるのは前方のみである。俺の前には透明な被いがあった。
手を前に伸ばし、被いを押し開こうとすると、モーター音がして自動的に開いてくれた。上半身を起こし辺りを確認する。俊樹がいた。こちらを見ている。俺はまだプレハブ小屋の中にいるようだ。
「き、起動したのか?」俊樹がつぶやいていた。
俺はアンドロイドのカプセルの位置を確認しようとした。が、俺が今いる場所がカプセルの場所であった。俺はカプセルの中にいた。では、アンドロイドはどこに行った?

俺は自分の肉体を見下ろした。
形の良い乳房があった。

俺はカプセルの中にいた女性アンドロイドそのものだった。

(起動シークエンスは終了しました)頭の中で声がした。(奉仕対象を確認)俊樹の姿が浮かび上がる。(奉仕プログラムをスタートします)
アンドロイドの体は俺のコントロールから抜け出していた。
フェロモンが散布される。俊樹は魅入られたように動きを止めた。俺はカプセルから出て俊樹の前に跪いていた。

 :

「あん、ああん♪」俺は快感に艶声を上げずにはいられなかった。俺の股間には俊樹のペニスが突き立てられている。俺の膣の中を彼のペニスが往復する度にオンナの快感が湧き起こる。俺はプログラムに従わされているのか、自らの意思でしているのか解らなくなっていた。俺は快感を求めて腰を振っていた。
「い、いくぞ。」俊樹が三度目の頂点に達した。精液が俺の中にぶちまけられる。「あん、ああ~~~ん。」と俺は嬌声を上げる。俺もまた快感の頂に達したのだった。俊樹の手が俺の乳房を弄んでいた。俺は快感の余韻に浸っていた。体を捻り俊樹と向き合った。アンドロイドのプログラムは俺に体のコントロールを戻したようだ。「俊樹?」俺は呼びかけてみた。
不意に俊樹の手が止まる。瞳に掛かっていた物憂い幕が落ちた。俊樹もまたフェロモンの呪縛から解放されたようだ。彼の瞳に輝きが戻っていた。
「だ、誰だ?お前は!!」俊樹は一気に起き上がった。俺もまた、彼と向き合うように起き上がった。「俺だよ。と言ってもこの姿じゃ解らないか?」俺は自分の乳房を持ち上げて見せた。「お前なのか?」俊樹は頭の回転が早い。
「カプセルに触ったらビリッと来て、気がついたらこの体になっていたんだ。」と言うと「とりあえずカプセルの所に行ってみよう。」と立ち上がった。「ほら。」といつもならさっさと先に行ってしまう彼が、俺に手を差し延べたのは俺が女の姿をしているからなのだろうか?
カプセルの脇には「俺」が倒れていた。俊樹は屈み込むと「俺」の顔に手を当てた。「死んでるな。」と冷たく言い放つ。仰向けに転がすと、白目を剥いた顔が見えた。「息はしていない。心臓も停止している。瞳孔も開き、体温も失われている。」「元に戻せないのか?」「お前の肉体は既に死んだ状態にある。生き返らせることは不可能だろう。」「じゃあ、俺は一生このままなのか?」
「お前の一生は既に終わっている。お前がこの先、どうなるかはその体の所有者次第だな。」「所有者って?」「ここで待っていれば、そのうち現れるだろう。」
「俊樹は?一緒にいてくれるよね?」「お前と一緒にいる訳にもいくまい。」「俺を残していくの?」「その体ではここを離れられないだろう?」

「行かないで…」俺は無意識のうちにフェロモンを放っていた。俊樹の表情が変わる。瞳から輝きが失われた。「一緒にいよう♪ここで楽しい事をずっとシていよう♪」
俺は俊樹の前に跪き、萎えたペニスを口に咥えた。

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コメント

見知らぬところに雨宿りをするものではないですね。
でも、戻れるなら、やってみたいかな?

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