« 女難(第3話) | トップページ | 戦士(2) »

2008年5月 7日 (水)

戦士(1)

-呪い-

剣を抜くなり俺は高々と跳び上がった。

敵の戦斧は威力はあるものの、動きに制約がある。戦斧はさっきまで俺がいた空間を凪ぎ払うしか出来なかった。俺は空中で軌道を変えると敵の背後に回り込んだ。「ちょこまかと、目障りなアマだ。少しはじっとしてられないのか?」と敵が吠える。俺は躊躇せずに敵の急所を切り裂いた。
「ぐがぁ!!」と敵が叫ぶ。その隙を突いて次の急所に斬り付ける。敵は俺を捕らえようと腕を回すが、かなりダメージを受けているので動作が鈍い。余裕で腕をかいくぐると敵の正面に出た。
「これで最後だ。」俺は剣の尖端を敵の右目から突き入れた。

俺は動かなくなった敵から剣を抜き取ると、一息点いた。これは俺本来の戦い方ではない。俺の性分としては敵の攻撃を躱すよりは、真正面から受け止め、打ち砕くのだ。しかし、今はその為に鍛えあげた大剣は失われている。俺の手にあるのは斬れ味だけは最高の細身の剣だけであった。
そもそも、この肉体では大剣そのものを振るう事さえできない。
俺の肉体はか弱い「女」の体になっていたのだ。

それは呪いのようなものだったのかも知れない。魔人の館を攻撃した時の事だった。数々の仕掛け罠を文字通り打ち砕いて、俺は魔人を地下室に追い詰めていた。「さあ、これで最後だ。」俺は剣を一気に振り下ろした。魔人は断末魔の悲鳴さえ残せず、体を真っ二つにされていた。魔人の体が床に落ちると同時に隠された仕掛けが動き出した。ぎぎぎっと言う音に続いて、ざざーっと水の落ちてくる音。大量の水が地下室に流れ込んでくる。地下室を満たすかと思われたが更に深い所に流れ落ちていくようだった。俺は水流に呑まれながらも必死に柱に掴まっていた。

俺とした事が、気を失っていたようだ。気が付くと辺りは皆、奔流に押し流されていた。魔人の死体が早々に地底に消えていったのは確認していた。魔人が愛用していた鉄製の大釜も流されているので、俺の大剣が無くなっているのにも差して驚きはなかった。そんな中で俺が流されずに済んだのは、やはり奇跡ではなく魔人の呪いであろう。
剣が失われたのはまだ理解できても、着ていた服が綺麗に無くなっているのは、どこかに魔力の存在を感じざるをえない。いや、確かにこれは魔力以外の何物でもない。悪魔の水は剣や服ばかりではなく、俺の「男」さえ流し去っていたのだ。
あれだけの激流にもかかわらず、俺の体には傷ひとつなかった。しかし、その体は「女」になっていた。服を奪われ、裸体となってそこに居る「女」が俺自身である事を認識するには、しばらくの時間が掛かった。
現状を認識した俺は何らかの服を手に入れようと魔人の館を探した。いや、多く探すまでもなく、何故かあつらえたような女戦士の服と斬れ味の良い細身の剣がそこに残されていた。服は他にもあったがどれもがピラピラしたドレスだった。体は女になったが、意識としては男のままの俺がドレスなど着れる訳もない。胸の膨らみと腰のくびれを強調した、「女」の服ではあったがドレスよりはましである。裸のまま外に出るわけにもいかず、俺はその服を着たのだった。

俺は戦士以外の何者でもない。それは女になったからといって変わるものではない。多少、戦い方を変えねばならなかったが、俺は戦士に違いはなかった。
が、魔人の呪いは俺を女にしただけでは済んでいなかった。その呪いは俺が敵を倒した後にやってくる。そして、呪いの力は倒した敵の力が強ければ強い程強烈に効いてくるのだ。

絶命した敵の手から戦斧が落ちていった。どさりと敵の体が後ろに倒れてゆく。(始まるのか?)俺は剣を鞘に納め、身構えた。つーっと太股の内側を雫が垂れていった。(来た。)俺は辺りを見回した。
「んうぁ♪」一気に体が熱を帯び、皮膚感覚が増して感じ易くなる。感じる刺激は快感となり、俺の脳を揺さぶる。俺の「女」の肉体が「男」を求めて疼きだす。
俺の目の前には「男」があった。俺は倒したばかりの敵の死体からズボンを剥ぎ取ると、股間の逸物に吸い付いていた。俺の口の中で「男」が復活してゆく。俺はいつの間にか服を脱ぎ、全裸で敵の上に跨っていた。濡れた股間を敵の顔に押し付ける。鼻が俺の敏感な所を刺激すると、更に淫汁があふれてくる。
「あふん♪うああ~ん」俺は憤り勃った逸物から口を離し、媚声をあげる。尻を振り、秘部を押し付けて快感を貪る。手を胸に当て、硬くなった乳首を刺激する。
「女」になりたての頃はそれだけでイッてしまっていた。だが、今はそれだけでは物足りない。俺の肉体は生身の男の肉棒を欲して止まない。体を前に進める。ナメクジが這った跡のように死体の胸に淫汁の筋が残される。俺は腰を浮かせると、肉棒の先端を膣口にあてがった。
ゆっくりと腰を降ろしてゆくと、生暖かい肉棒が俺の中に入ってくる。期待に子宮がひくひくと蠢いている。更に淫汁が染みだしてくる。肉棒の先端が膣の奥に達した。俺はゆっくりと腰を揺らす。肉棒が俺の膣の中を動く。その度に肉襞が捲れ、陰核が刺激される。「あん、あん、あん…」俺は腰を振るリズムに合わせて喘いでいた。リズムはやがてテンポが上がる。「あっあっあっ…」少しづつ昇っていき、絶頂が見えてきた。

男の精を体に受け入れることで、俺の狂おしいばかりの疼きはどうにか治まる。力尽きた俺は、しばらくの間、冷たくなってゆく死体の上でぐったりしている。やがて陽が傾いて肌寒くなると、俺は敵であったものから離れ服を着ると、何事も無かったかのように街に戻っていった。

« 女難(第3話) | トップページ | 戦士(2) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 戦士(1):

« 女難(第3話) | トップページ | 戦士(2) »

無料ブログはココログ