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2007年10月20日 (土)

復讐

僕は執拗にインターネットの中を徘徊した。もちろん日本語のサイトだけに止まらず、様々な翻訳ソフトを介在させて、地球上のあらゆる場所から情報を寄せ集めてきた。
その目的は「復讐」だ。イジメは被害者がどの程度のダメージを受けているかなど判っていない。それどころか、自分が加害者であることすら意識していない事がある。そんな奴らにいくら抗議したところで、どうなるものでもない。だから、僕は復讐するのだ。

「これが良い。」僕はそのサイトを見付け、にやりと笑みを浮かべていた。入力フォームに必要事項を書き込んでゆく。全ての入力を終えてボタンを押すと、毒々しい文字で「ヨイカ?」と聞いてきた。僕はためらわずにYESをクリックした。
「お前の望みは聞き入れられた。明日を楽しみに待っていろ。」僕の意識はそこでプッツリと途絶えていた。

朝、学校の教室のドアを開けた。昨日、僕に女装を強要した奴らの姿もあったが、既に昨日の彼等ではなくなっていた。「おはよう。」その中の一人が優しく声を掛けてきた。奴が昨日僕の尻に肉棒を突っ込んだイジメの中心人物であった。が、彼もまた優しさの権化と化していた。
僕の復讐はクラスの全員を優しい人にしてしまう事だった。そうすればイジメられる事はないし、僕のどんな復讐にも反撃されることはない。まずは奴に女装させようとした。「それを君が望むのならば。」と、奴は何の躊躇もなく昨日僕が着せられた服に着替えた。「ねぇ、誰かリップ持ってない?」と女子から借りる手の入れようだった。
誤算だった。優しさの権化となった彼等には、僕の復讐が彼等には屈辱的なものでなくなってしまっていた。「これで良いかな?」とスカートを捲ると僕が最後まで抵抗していたショーツがちゃんと履かれていた。

僕は空しくなった。奴の尻に肉棒を突っ込むこともしてみた。奴は僕とは逆に、快感に喘ぎ「もっとシて♪」と身をくねらせたのだった。
僕も彼等のように振る舞えば良かったのだろうか?

僕はその日、自らの意志でショーツを履き、スカートで学校に向かった。

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コメント

いい人って、優しいねぇ。

「女装でも、みんなでやれば恥ずかしくない」?

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