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2007年2月 3日 (土)

同僚

シクシクと下腹部に痛みがあった。こんな時は動かない方が良い。
ベンチに腰を降ろして自然と痛みが引いてゆくのを待つことにした。

俺は男だ。いや、既に過固形で話さなければならないのだろうか?俺の外見は今もって男として通用する。が、身体の内側はもう男とは言えなくなっていた。胸は平のままであったが、乳腺は存在している。子供ができれば乳首が持ち上がり、ちゃんと授乳できると言われている。
そう、俺の腹の中には子宮が存在するのだ。それは正常に働いており、月に一度の生理も規則正しく訪れてくる。勿論経血を排出する器官も存在している。今も丁度そこにタンポンが挿入されている。そして俺が今、堪えているのは男には経験できない生理痛というものなのだ。

だからと言って、俺は自分が女であることを認めた訳ではない。必要に迫られて生理用品は携帯しているが、それ以外の言動は男のままである。ましてや男を性対象として見ることはない。そう思っていたし、それを否定する事実はどこにもなかった。…彼に出会うまでは。

新しく配属されてきた彼は、まだ幼さの残る青年だった。俺が指導することになり、外廻りを始め、ほとんど一日中二人で行動することになった。当然、夜も一緒の事が多い。
その晩も二人で飲んでいたが、たまたま俺の精神が不安定な時期であった。いつもより回っているなと思っていた所に直球の質問が飛んできた。「いつも僕とばかり飲んでいますが、先輩には決まった人とかいないんですか?」
俺は彼を見た。「お前なら良いな♪」思わずそう言っていた。「~と、僕は男ですよ。」言ってしまった事は取り消せない。あとは雪山で転げた雪ダルマ「俺も男だだからお前が女になれ。」「お化粧すればあたしより可愛いかも。」と店の女の子達も参加して、あっと言う間に彼は女装させられてしまった。その愛らしさに惚直し、気が付いた時にはホテルに連れ込んでしまっていた。
覚悟を決めたのか、彼=彼女はされるがままだった。ディープキスの後、彼女のドレスのファスナーを下ろしてゆく。肩から脱がすと、ドレスはスルスルと足元に落ちていった。キャミソールの肩紐を外すとブラジャーに包まれた胸の谷間が見えた。
ドクリ。興奮して俺の心臓が轟いた。しかし、俺の股間は固くならず、熱い汁を滴らせるのだ。
ここに来てようやく今の自分が何者であるかを思い出した。「どうしたの?」半裸の彼女が聞いてきた。そして何も言わずに俺のシャツのボタンを外していった。シャツが脱がされランニングも外された。彼女の手がズボンのベルトを外したところでようやく彼女を停めにかかったが、時既に遅く、彼女の指はチャックを開け俺のペニスを探していた。
ズボンとパンツが下ろされた。俺の濡れた股間を彼女の舌が嘗め上げていった。
俺はベットの上に押し倒されていた。

「大丈夫?」とベンチで休んでいた俺に声が掛けられた。はいと彼女が買ってきた生理痛の鎮痛剤を渡してくれた。
俺達は平日は会社の先輩後輩として仕事に励み、休日は男女のカップルとしてデートを楽しんでいる。もちろん俺は男として着飾った彼女をエスコートするのだ。そして夜になると男女が入れ替わる。俺はベットの上で股を広げていた。彼が、男が俺の中に入ってくる。俺は自分が女であることを認めざるを得ない。しかし、俺に不満はない。女の快感に満たされ、俺は悦楽の嬌声を上げるのだった。

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コメント

おもしろい!
奈落さんの巧みな魔球にはいつも驚かされます。
何かの拍子に女になったのかと思ったら、FtMのようだし、と思っていると、ノーマルの男を女に目覚めさせ、主人公は女に目覚める。
う~ん、複雑だけどこれを成立させている奈落さんの腕ってやっぱりすごいや!
次はどんな球だろう・・・と思っているうちに三振をコールされそう。
でもいいか、まだ打席数はあるから。^^

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