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2007年1月27日 (土)

ベットに入りサイドテーブルに置いてある瓶から一錠の薬を取り出す。「良い夢が見れますように。」そう言って飲み下すと、一気に深い眠りへと引き込まれていった。

僕はダイスを振った。
コロコロとダイスが回る。カタリと止まった。と同時にミシミシと音を発てて僕の肉体が変容を始める。
ダイスの上面には人魚姫と刻まれていた。肉体と共に衣服も変わる。「桃太郎」の衣装が消えてゆき、貝殻のブラジャーと珊瑚のティアラが現れる。貝殻のブラジャーが僕の膨らんだ胸の先に生まれた乳首を隠した。脚は鱗に被われた魚の下半身になり、尾鰭が僕の意志に応えてパタパタと跳ねていた。
僕はもう一度ダイスを手にした。表面には一か所を除き様々な童話の主人公の名が刻まれている。残りの一つが「僕」だった。僕が僕自身の姿を取り戻す唯一の可能性がそこにあった。

僕はもう一度、ダイスを振った。

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コメント

いいじゃないの。楽しもうよ、このすごろく。
上がりは・・なんだろう?

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